ウェブで一発当てる方法 | 1サイトの広告収入で大儲けは無理
WEBデザイン会社のカヤックが今までにつくったコンテンツとか、他のヒットサイトのインタビューを通して、いかに稼げるWEBコンテンツを作るか探っている。
カヤックと言えば、遊び心に満ちたWEBサイトに特徴があって、受託開発のWEB制作会社として有名。
しかし、カヤックが運営するWEBコンテンツは、いまいちパッとしたものがないような気がするには、気のせいだろうか。(受託開発の評価は高いし、最近はアプリで稼いでいるらしいが)
本書も小粒なコンテンツばかり。他社インタビューにしても、「ルー語変換」みたいな個人運営の素朴なお遊びサイトが多い。
だからこそ、個人で一発当てたい人にとってはリアルかもしれない。2008年の刊行ということで、変化の早いWEB業界にとっては古い情報だけど、いろいろ参考になる部分はあった。
大きく稼ぐのは無理
結論をいえば、1つのサイトで大きく稼ぐのは無理ということがわかる。
なぜなら、仮に月間30万PVのWEBコンテンツを作っても、マネタイズ方法が広告しかないわけで、月収10万円とかそんくらいが限界なんです。
本書に掲載しているヒットサイトにしても、1ヶ月の収入は10万程度のものばかりだった。
マネタイズの提案としては、カヤックがそうであるように、話題になるようなヒットサイトを作ることで、受託開発の仕事につなげるというもの。
要するに、サイトからの収入だけでは限界があるということ。
ここで誰でも思いつくのは、数多くのサイトを作れば、累積で稼げるのではないかということ。実際、カヤックはBM100とかいう大量のサイト制作のプロジェクトをやったみたいだけど、人気サイトというのは簡単に量産できないのだった。
そのあたりの現実が実によくわかる良書といえる。ただ、個人レベルでも、そこそこ話題になるサイトを作れるのがWEBだし、それをなんとか収益につなげる方法もあるかも知れないので、まったく夢がないわけでもない。そのあたりのゆるい感じが良い。
アプリもいずれは稼げなくなる
コンテンツで稼ぐといえば、最近はもっぱらスマホアプリが話題になっている。スマホ業界はWEB業界ほど成熟していないだけに、まとまった金を稼ぎやすいかも知れない。
しかし、いずれはWEB業界と同様に、大量のアプリの乱立によって、そうそう収益化できない時代がやってくるはず。
それこそWEBコンテンツと同じで、ヒットアプリを作れば多少の金にはなるけど、大きく稼ぐことはできないという時代がくる。
継続的に稼ぐには、やっぱり広告以外の収益方法をいかに確保するかにかかっているのではないか。