コペル書評

読んだ本の感想をメモ。ときどき映画も。

俺はまだ本気出してないだけ | 娘のキャラがいい

迷える中年の映画「俺はまだ本気出してないだけ」を観たのでメモ。

会社をやめて自分探しをする中年の物語。

漫画家を目指すことにしたけど、現実は厳しい。

 この映画の原作となった漫画は以下。

(途中まで読んだことがあるけど、残りも読むことにした) 

 独特の侘しい空気感が漂う。

絵はそれほど上手くないのに、登場人物が生きていて、すごく面白かった印象がある。

娘のキャラがいい

この漫画は中年の危機を描いているわけだけど、誰でも40歳を過ぎると、「俺の人生はこのまま終わってしまうのか」といった感覚がやってきて、何かが間違っていると悩む。

同年代の私からすれば、すごく共感できるし、ホッとできる。

この物語の主人公は勢いで会社をやめて、自分探しをして、漫画家になろうとする。

自分を客観視できない「痛さ」が、様々なエピソードを通して、ほのぼのと描かれる

娘のキャラクターがいい。

どこまで覚めていて、父のことを客観的に見ている。しかし、父に文句を言うでもなく、達観したように微笑みながら、父を見守る。

親がダメだと、子供の精神年齢はどんどん上がってしまうのだろうか。

映画も俳優陣が好演

映画も十分に楽しめるコメディになっていた。

堤真一は「できる男」が似合う俳優だけど、「ダメな勘違い男」役もなかなか様になっていた。

そして娘役の橋本愛が、原作キャラをよく理解していて、好演していた。